前回(A面)では、山形にあるビスケットレコードのプライスタグを例に、プライスタグの見方を解説しました。
今回は、それ以外の中古レコード・ショップの、様々なプライスタグを見ていきたいと思います。
店によって、記載の違いがありますが、慣れてくると中古レコードを選ぶのが早くなるので、ぜひ読んでみて下さい。
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そもそも中古レコードのプライスタグは何の為にある?
もちろん、値段を表示する為にあるのですが、それだけではありません。
一つ例を見てみましょう。
福井県のフラミンゴレコードのプライスタグです。

盤の状態はA(新品同様)で、イギリス盤の記載の下にPromoとあります。
これは、正規品ではなく、レコード会社がラジオ局などの関係者に配布した、プロモーション用のレコードを意味します。
こうしたプロモ盤には、レコードのレーベル部分に「PROMO」又は「見本盤」の表記があります。
同じレコードでも、中古レコードは輸入盤と国内盤があり、生産国により値段が違い、又、ジャケットや盤の状態、付属品の有無や年代によっても値段が違い、正規品かそうじゃないかでも値段や価値が違ってくるので、その識別の為にプライスタグが必要なのです。
値段だけの記載しかなくても、自分でジャケットや盤を詳しく見れば分かるのですが、それだと時間がかかり過ぎるので、このようなプライスタグがあると便利なのです。
同じ店のプライスタグに慣れるとレコード選びが早くなります!
も一枚、先程のフラミンゴレコードのプライスタグを見てみましょう。

盤のコンデションは、S(新品)、A(新品同様)、B(スリキズ程度)、C(キズあり)の表記で、このレコードはBとあります。
コンデションの表記は、中古レコード業界共通ではなく、店によって様々です。
一般的には、MINT/S(新品、未開封)、NM(美品)、VG+(良品)、VG(並品)、G(状態難)、POOR(不良品、ジャンク)が多いです。(US方式)。
フラミンゴレコードのBは、VG+かVGに該当すると思います。
プチノイズはあるものの、針飛びはなく、リスニングには影響がないレベルと言えます。
イギリス盤、2枚組の記載の下に、12’’+10’’とありますね。
これは、12インチのシングル盤1枚と10インチのシングル盤1枚の2枚組を意味してます。
12インチシングルと10インチについては、それぞれ、12インチシングルを買ってみよう!と10インチレコードがお勧め!を参考にして下さい。
少し変則的な2枚組ですが、これにはまだ続きがあって、10インチの方は、片面しかありません。
つまりA面の1曲しか収録されていないのです。
B面は溝がなく、ツルツル状態です。
これは、ジャケット記載の曲数が合わないので、検盤をしてみて判明しました。
プライスタグには記載がありませんので、注意が必要です。
プライスタグの「12”+10”」におや?と思ったら、取りあえずキープして、次のレコードに進む。
こんな感じで、プライスタグを読んでいくと、サクサクとレコードが選べます。」
ディスクビート(富山)のプライスタグ
次は、ディスクビートのプライスタグです。

コンデションは、シールド(未開封)です。
未開封なので、盤の状態はいいハズなんですが、70年代のモノなどは、経年劣化も考えられるので、開けてみなければ分かりません。
これは、84年リリースなので大丈夫だと思いますが。
Gold Mountain(レーベル名)はA&Mレコードのサブレーベルです。
NEAT RECORDS(盛岡)のプライスタグ

このプライスタグのポイントは、盤の状態とリリース年ですね。
状態はNM(美品)で、1990年リリースとあります。
説明書きにもあるように、この1990年前後はCD移行期で、アナログ盤の生産数が少ないのです。
希少盤でなおかつNM、そして1500円なので、お買い得だと思います。
次も同じくNEAT RECORDSのタグです。

スミスの名盤「ミート・イズ・マーダー」です。
ポイントは、Re-Issue(再発盤)で未開封(NEW/シールド)生産国がEU、180グラム重量盤、デジタルリマスター、レーベルがRHINO。
全部か。
レコードストアデー(2007年から開催)以降、このパターン(デジタルリマスター、重量盤)で、過去の名盤が再発盤でリリースされる事が多くなりました。
そうしたモノが今、中古市場に出ているのだと思います。
ルーツ・ラウンジ(愛知)のプライスタグ
だいぶ慣れてきたでしょうか。
最後はルーツ・ラウンジのタグです。

手書きでびっしり書き込まれ、レコード愛が伝わってくる感じですね。
盤の状態は、最後にEXとあります。
これは、UK方式の記載で、美品又は良品クラスに該当します。
生産国の記載はありませんが、帯があり、レーベルがTOSHIBA EMIなので日本(日本盤)です。
日本盤については、日本盤の世界を参考にして下さい。
まとめ
中古レコード店の数だけプライスタグの種類はありますが、最低限見るべきポイントは、値段と盤の状態です。
早く慣れるには、中古レコード市などで、たくさんのお店のプライスタグを見るのが一番です。
最後にプライスタグの説明書きとジャケ写が決め手で、購入したレコードを紹介します。


見づらくて申し訳ないのですが、バミューダ諸島にあるホテル、「リーディングホテル」所属のバンドとあります。
プロはプロでも、ホテルの宿泊客を相手にするグループで、しかもバミューダ諸島のホテル。
ジャケ写から、演奏している姿が目に浮かぶ感じですね。
盤の状態は、EX+。
買うしかないでしょう!
ソウル・トレインのテーマなど、分かりやすいカバー曲が多いですが、演奏は上手いです。
こんな感じで、プライスタグを活用してみて下さい!

意外とレコードの針は汚れているものです。
たまに、クリーナーできれいすると、音がスッキリします。
お試しあれ。
おわり!
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