最近カセットテープの人気が高まっていますが、カセットテープで音楽を聴いた事があるけれど、録音をした事がある人は少ないのでは?録音するメディアとしてカセットテープの魅力を紹介します。
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カセットテープが使われていた時代
CD(CD-R含む)が普及する以前は、音楽を再生するものは、レコードかカセットテープしかありませんでした。
そして、録音できるハードウェアはカセットしかなかったのです。
この時代は、パソコンが一般家庭に普及するまで長く続きました。
個人のデジタル録音は、CD-Rの前にMDでようやく可能になりましたが、MDは音楽ソフトの少なさもあり、CDと入れ替わるように1990年代以降は姿を消しました。
ちなみにプロミュージシャンの間では、1980年代後半あたりから、NECのPC-98を使用したデジタルの楽曲制作が行われていましたが、個人レベルではまだ、カセットテープを使用したアナログの多重録音が主流でした。
カセットテープで何を録音していたか
まずは、レコードです。レコードが高価だったので、新譜を買ったら1回聴いて、次はカセットテープに録音します。
普段は、レコードは大切にしまって、カセットテープを聴きます。レコードに傷をつけたりしたくないのです。
次に、FMの音楽番組の録音です。やはりレコードが高価なので、FMで新譜を全曲流す番組は、FM雑誌でチェックして、全曲録音します。
そしてレコードから、自分のお気に入りの曲を集めた、自分のベスト盤などを録音していました。
カーステレオで聴いたりする為です。
カセットテープの音の特徴
大きな特徴は「テープ・コンプレッション」と呼ばれるサウンドです。
これは、録音する時にレベルを、歪むか歪まないか位の位置に合わせると、高音域と低音域が中音域にグッと圧縮される効果です。
これによって、音全体が一つの塊りになり、迫力あるサウンドになります。
通常、高音域、中音域、低音域はバランスが取れて、各音域ともクリアに聴こえるのが理想とされて、CDはそのような音になっています。
ガレージ・ロックやパンク、グランジなどは、CDの音よりテープの音の方が相性がいいのは、中音域に音が集まり荒々しさがより全面に出るからです。
もう一つは、カセットテープ特有のテープヒス・ノイズです。サーと言うノイズですが、これは、テープの種類や録音、再生時にノイズ・リダクションをかける事で低減させる事はできましたが、基本ゼロにはできませんでした。
当時は厄介者扱いでしたが、今はデジタル録音環境でローファイな音を音を出すのに、プラグインで再現されたりしています。
うにが思うカセットテープ最大の魅力
同じカセットテープに何度も録音できること、これこそがカセットテープの最大の魅力であり、面白さです。当時はカセットテープ代の節約の為、一度録音したテープの上からまた別のレコードなどを録音していました。
何度か同じような事をしていくと、A面とB面が違うアーティストになったり、A面の曲の途中から、全然違う曲が突然始まったり、曲が終わったりしてきます。録音している本人も分からなくなってくるのです。
何年か後に聴いてみると、無秩序な、なんじゃこりゃな状態のカセットテープに呆然としますが、その当時の記憶と記録が一体となり、オリジナルなカセットテープになっているのに気が付きます。
最近では、他人が録音したカセットテープを中古で買って楽しんでいます。面白いですよ。これはまた別の機会に紹介したいと思います。
おわり!
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