中古レコードに店に行くと、同じレコードでも、輸入盤と日本盤がありますよね。今回は、日本盤の魅力を紹介します。読めば日本盤を買いたくなるよ!
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そもそも輸入盤と日本盤、何が違うの?
輸入盤と日本盤の元々の音源(マスターテープ)は同じです。日本盤は、マスターテープの音源を元に、日本でカッティングされたレコードです。
このカッティングの工程が重要で、使用される機材やカッティングの技術によって微妙に異なるサウンドになります。
また、海外と日本の電圧の差も影響します。(例えば、イギリスと日本の場合、日本の電圧が低いので、イギリス盤に比べて日本盤は音が繊細になる傾向があります)。
又、日本盤には「帯」があり、ライナーノートが同封されています。どちらも日本盤独自の物で、最近はこの帯が目当てで、外国人が日本盤を買い求めるケースがあります。
中古レコード店では通常、日本盤より輸入盤の方が高いケースが多いです。
その理由は、ざっくり言うと、よりマスターテープの音に近い音である本国盤(日本から見て輸入盤)の方に価値がある、と考える人が多いからです。
この先は、レコードに対する個人個人の考えや、価値観によって違いますので、ここでは輸入盤と日本盤の厳密な音質の差や、コレクター的な価格の差を比較するのではなく、日本盤の魅力そのものに焦点を合わせてみたいと思います。
日本盤の魅力とは
一言でいうと、物がしてしっかりしていると言う事です。
輸入盤の中には盤が薄い物が多くあり、昔あまりの薄さに驚いた経験があります。
盤が薄いと言う事は、カッティングの際に充分に溝が彫られていない可能性があり、音質に影響します。
又、輸入盤のジャケットの紙も、かなりの確率で薄いです。ペラペラしています。
日本盤は、盤そのものが厚く、ジャケットの紙も凄く厚みがあり、のり付けなどがきちんとされています。
70年代の終わり頃から80年代にかけて、日本の物作りはレコードに限らず、オーディオ製品、工業製品(特に車)、家電など、全てが優秀でした。
しっかりと丁寧な作りで細部にこだわりがあり、壊れにくく、安く大量に生産されました。
この時期に生産されたレコードも相当に技術力が高く、例えば、CBS・ソニー信濃町スタジオなどは当時の世界最高レベルのスタジオでした。
ここでは、ダイレクト・ディスクと言う、演奏をテープレコーダーに録音する事なく、直接カッティングする神技的な録音方法も行われていました。
アーティストもミキシング・エンジニアも失敗が許されない、究極の一発録りです。
そうした環境で制作、生産されたレコードが悪いわけがありません。なので、この年代の日本盤はもっと評価されるべきだと思いますね。
さて、それでは実際の日本盤をいくつか紹介します。
日本独自の帯が彩る日本盤8選
基本、帯はレコード会社がそのレコードを売る為に付けた宣伝です。インターネットなどがない時代に、レコード購入の際のガイドになるような情報や、アルバム・タイトルを独自のタイトルにして、分かりやすくしました。
③のジャパンの元のアルバム・タイトルは「ジェントルマン・テイク・ポラロイズ」ですが、日本盤のタイトルは「孤独な影 」です。タイトル名、字体、帯の色もアルバムのイメージに合っています。
⑧はジョン・レノン「ダブル・ファンタジー」の追悼盤ですが、歴史的にも価値のある帯だと思います。
①はPILのファースト・アルバムです。帯の「ピストルズから1年。」と言う短い一文が重要で、78年に実質活動期間1年で解散した、セックス・ピストルズの余韻がまだここから感じられます。
まとめ
日本盤独自の帯を愛でながら、丁寧に作られた音を聴き、ライナーノートを読んで楽しむ、(しかも安い)こんな素晴らしい経験ができるのは、日本盤しかありません。
もちろんマスターテープに限りなく近いマトリックス・ナンバーがある輸入盤を探し求めるのも、コレクター的にはアリだと思います。
帯がない日本盤とある日本盤は、物にもよりますが、大体千円位の開きがあります。
なので、なるべく安くレコードで聴きたい盤や、輸入盤、日本盤どちらも貴重な盤をどうしてもアナログで欲しい時は、帯のない日本盤を選択するのもいいと思いますよ。
おわり!
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