今回はリアル店舗で中古レコードを買う際に、失敗する確率をなるべく下げる為に、やっておきたい事を実例で詳しく解説します。
中古レコードは、基本的には買う前に確認するのが前提で、自己責任の部分が多いです。
ジャケットと中身が違うなど、明らかに店側の責任がある場合は返品、返金の対象となりますが、それ以外は自分の目と知識が頼りです。
特に高額の中古レコードの場合は、慎重に確認しなければ後悔します。
よくある失敗例と対策
①ジャケットと中身のレコードが違う→検盤所で中身を確認すれば防げます
②記載されているコンディションが実際と違う→これも検盤所で盤を確認すれば、ある程度は防げますが100%ではありません。
③思っていたほど内容が良くない→スマホで検索して視聴すれば、ある程度は中身が分かりますが、全曲視聴は時間的に無理でしょう。

現物が視聴ができる場合でも、最初から最後までの視聴はマナー的にNGなので、割り切りは必要です。
付属するプライス・タグ又は解説書を読もう!



このアルバムは、仙台駅前で開催されている中古レコード市で先日1200円で購入しました。
通常、中古レコードには、価格とレコードのコンディションが表記されているプライス・カードと言われるタグがついています。
このレコードを販売していた大阪のブルーソウルは、プライス・カードの他に、コンディションの詳細な説明書きを添付しています。(全てではありません)。
今回はその説明書きを元に解説します。
写真は説明書きの一部を切り取った写真です。
それによると、ジャケットはVG、A面がVG+、B面もVG+とあります。
VGはベリー・グッドの略ですが、コンデションは下から数えたほうがいい位なので、注意が必要です。
ジャケットはパッと見てもダメージが分かります。
ジャケット上部付着物、背面角スレハゲと記載されています。
①の写真の黄色で囲んだ部分が付着物です。(白い所)。

写真②はジャケットの裏で、右下隅(角)がスレてハゲています。(黄色で囲んだ部分)。
あと、表記にはありませんが、ジャケットの背の部分が所々ボロボロの部分があります。



次は、レコードの盤面の解説です。(写真③)。
概況は、細かいスレ(擦れ)がありますが、問題無しとあります。
スレは、キズ以下の細い線ですが、音質的にはパチパチした感じで、リスニングには許容できる範囲のものです。
A-1、B-1始めかすかなチリとあります。
これは、A面1曲目とB面1曲目の始めにチリチリとした音が出る、と言う事です。
下記スレ1本プツ以外問なくて普通に聴けるとあります。
写真④で、下記スレ1本とプツ音についての説明があります。
必ず検盤をしましょう!
「瑕疵(かし)部分」は、スレ1本とプツ音については、店側の責任はありませんと言う意味です。
買うか、買わないかを判断する上で重要な部分なので、決められた場所や、お店の方に検盤の旨を伝え、実際に盤面を確認しましょう。
やはり、B-2(B面2曲目)に序盤から終盤まで24ミリのスレ1本の周回プツ音が出る、と言う説明が気になります。
写真⑤が問題のB-2の24ミリのスレ1本です。(黄色で囲んだ部分)。
縦スレと呼ばれるもので、レコードが周回するたびにプツプツした音が発生します。
恐らく針飛びはしないので、これを気にするか、しないかですね。(針飛びする場合は、記載があるハズです)。
B-1についても、かすかなプツ音が合計13箇所あると記載があります。
普通はここまで詳細に表記は無いので、お店の情報を信用してもいいと思います。
視聴なしでコンディションの状況を判断
視聴ができればいいのですが、このレコード市には視聴のコーナーはありません。
なので、説明書きの内容と検盤をして想像するしかありません。
恐らく、全体的にはチリチリしたノイズがあり、B-1、B-2にプツ音が連続して入る感じで、針飛びはしない。
VG+で妥当、そんなところでしょうか。
実際の音はどうだったのか?
全体的には、説明書きの内容とほぼ同じでした。
B-2の縦スレによるプツ音は、人によると思いますが、うにはそれ程気になりませんでした。
B面の最後のあたりから、チリノイズが連続してありましたが、曲の終盤なので、これもあまり気になりませんでした。
針飛びは無かったです。
まとめ
同じVG+でも、店によってもコンディションが異なります。
何度もその店で中古レコードを買っていくと、段々と店のコンディション表記の特徴が分かってきます。
そうすると、検盤をしなくても、ある程度は盤の状態が想像できるようになり、買うか買わないかの判断も早くなり、他のレコードを探す時間が増えます!
で、最後に買うと決めたレコードを検盤すればいいと思います。
おわり!

相当重症なレコードコレクター向けの本ですが、読んで損はないと思います。
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