以前の記事、プライスタグはただの値札ではない(A面)、(B面)でも説明しましたが、中古レコード購入の際は検盤が必要です。
文字通り、レコード盤を検査するのですが、早く確実に行うには、いくつかポイントがあります。
そこで、今回は検盤の具体的なポイントと注意点を分かりやすく解説します。
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プロローグ~検盤の前後で大切なこと~
検盤をする為には、当然レコード本体を、ジャケットから取り出さなければいけません。
そして、検盤が終わったら、レコード本体を元のジャケット戻さなければいけません。
そんなの当然、と言う声が聞こえます。
ですよね~。
なんですが、個人経営の中古レコード店では、検盤コーナーなど特になく、狭いレジカウンターの脇で、店主が目の前にいる状態でこの作業を手早く行う必要があります。

こんな感じで、ジャケットの保護袋からジャケットを出して、次に内袋からレコード本体を出す。
実際には手で持って行います。
検盤が終了したら逆の手順でもとに戻します。
慣れないと、結構ハードルが高いのです。
出す時より、戻す時の方が難しいと思います。
何故かと言うと、内袋に入れた状態でジャケットに入れると、袋の厚みでスムーズに入らないからです。
日本盤だとライナーノートがあるので、更に入りづらいです。
上手くなる方法は、家でレコードを聴く回数を増やす事です。
レコードの出し入れが増えますので、自然とスムーズに出来るようになります。
1つ目のポイントはセンターレーベル
先ほどのアルバム、RAYDIOの「ROCK ON」のセンターレーベルの拡大写真です。

1つ目は、レコードの中身が合っているか、センターレーベルのアーティスト名、アルバム名を確認します。
RADIO
ROCK ON
の記載があり、ジャケットと中身が合っています。
たまに、中身が違う場合があります。
ついでに、真ん中の穴(センターホール)の周辺にスリキズがないか確認します。
ここに、キズが多いと言うことは、レコードをターンテーブルにセットする時に、かなり雑に扱っている証拠になります。
つまり、そのレコードの保存状態が疑わしいと言う事になります。(あくまで目安です)。
2つ目のポイントはひかり
レコード盤のコンディションを確認する際に、結構重要なのは光なのですが、自然光ではなくライトなどの方が分かりやすいです。

写真のように、少し光源に向かって傾けるとより分かりやすいです。
この盤は、かなりキレイな状態です。
ただ、レコード店でこのように確認しても、100%ではありません。
ぱっと見では分からないキズがある場合もあります。
もちろん、両面を確認します。
3つ目のポイントは水平です
レコード盤の左右の縁を両手で挟んで持ち(盤面に指紋を付けない為)、目の高さに掲げてレコード自体が歪んでないか、反りがないかを確認します。

撮影上、片手で持っていますが、必ず両手で行って下さい(落下防止の為)。
レコードは素材がビニールなので、熱に弱く、置き方(傾き)によっては、反りが生じる場合があります。
歪み、反りがある盤はレコードプレーヤーで正常に再生できません。
安い盤は、反りがある確率が高いので注意が必要です。
歪みのあるレコードの実例です。

右上の赤で囲んだ部分全てが、波打つように歪んでいます。
これは、グレース・ジョーンズの12インチシングルですが、150円でジャンク扱いで売られていた物です。
この写真の部分以外は歪みがありません。
ジャンク物を検盤するのは野暮なのですが、一応確認して納得の上購入しています。
なぜそんな物を買ったかと言うと、長くなるので以下にまとめました。
買った理由
①アレックス・サドキンがプロデュース
②コンパス・ポイント・スタジオで録音
③ミックスがスティーブン・スタンレー
④45回転の12インチシングル
これぞアナログ盤と言う、極太のサウンドで一部分だけでも聴きたかったのです。
ちなみに、針飛びして勝手にループするので面白いです。
エピローグ~失敗もこれ又楽しい~
検盤を行って購入しても、実際に聴いてみたら、ノイズが多かったり、針飛びがする場合があります。
プライスタグの説明書きも参考にしながら、これまでの経験も総動員し、総合的に買うか買わないかを判断するのがいいと思います。
最後に、検盤の際ライナーノートなどの付属品を確認せずに購入し、失敗例を一つ紹介します。


ヘアーカット100の日本盤で帯なしのアルバム「ペリカン・ウェスト」を買って家で確認したら、ライナーノートがヘアーカット100のニック・ヘイワードのソロ・アルバム「風のミラクル」でした~。
このライナーノートの執筆者はうにの好きな、東郷かおる子さんと、YMOの高橋幸宏氏でしたので、これはこれでアリかなと思っています。
最後まで読んでくれてありがとうございます!
いいレコードに巡り会えますように。
最近、音楽漫画「シオリエクスペリエンス」を読んでめちゃくちゃ面白かったので、紹介します。

高校が舞台なんですけど、人生の岐路に立つ場面の多い50代にもお勧めです。
幽霊となったジミ・ヘンが高校教師の紫織にこう言います。
「一番愚かなのは自分の魂の叫びに従わないことだ」と。
自分は魂の叫びに従っているか?
自問自答しながら読んでいます。

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