レコードの音ってこんなもん?そう思った人いませんか?そもそもレコードのいい音ってどんな音?専門用語なしで解説します!

 新品のレコード(LP)って3~5千円位しますし、聴くまで面倒(最近はそこが評価さてますけど)だし、肝心の音に納得できなかったらコスパ的に合わない、と考えてもおかしくないですよね。よく言われるアナログレコードの素晴らしい音、が自分の買ったレコードの音なのか違うような気もするし、モヤモヤする。その気持ち解決しましょう。

慣れです。
今現在、アナログレコードの音はざっくり2種類あります。一つは、アルバムの制作過程が何から何までデジタルで最後にアナログのレコードにした物(主に2000年代)と、全てアナログの制作機材で制作して最後もアナログ、つまりレコードにした物(80年後半位まで)です。前者をDDA、後者をAAAと呼ぶ事にします。あくまで、名前だと思って下さい。
Dはデジタル、Aはアナログの略ですね。ここでのデジタル、アナログは楽器の事はでなく、あくまで録音やミキシングなどの制作機材のことを指します。


さて、普段Spotifyなどのデジタル音楽配信で音楽を聴きなれていると、DDAのレコードを聴いた時、あれ?何かいつもの音とそんなに変わらなくね。と感じるかもしれません。確かに、アナログ特有のプチプチしたノイズがあるので、デジタルとは違う気もしますけどね。これはDDAのレコードだからです。ではここでDDAのレコードに登場してもらいましょう。

Bruno Mars 24K Magic(DDA)

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Bruno Marsの「24K Magic」ですね。世界的に大ヒットしたアルバムです。選んだ理由は、普段あまり音楽を聴かない人でも表題曲の「24K Magic」は聴いたことがあるかもしれない、と言う事と、このアルバムが特にリマスター(音響調整)などされていない「通常盤」だからです。2016年の作品なので、間違いなくDDAです。先日リニューアルオープンしたTOWER RECORDS 仙台パルコ店で3190円で購入しました。このアルバム(特に「24K Magic」)を聴いた印象は、ダウンロード(購入)して聴いた音とほぼ変わらない、でした。なぜかと言えば、どちらも基がデジタルだからです。
現在、アーティストが曲を世の中に出す場合に、配信、CD、そしてレコードがありますが、どれも基は同じデジタルのデータです。それを配信用、CD用、レコード用に最終調整して送り出しているわけです。では次にAAAのレコードに登場してもらいます。

roger Unlimited!(AAA)

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rogerのUnlimited!です。このアルバムから「I Want To Be Your Man」と言う大ヒットが生まれています。このアルバムを選んだのは、「24K Magic」を最初に聴いた時、真っ先に頭に浮かんだのがこのアルバム、そしてroger(ZAPP)だからです。多分、Bruno Marsもこのアルバムを相当聴きこんだのではないでしょうか。rogerと言えばトークボックスと呼ばれるエフェクター使いが有名ですが、Bruno Marsも先の「24K Magic」でこれを使用しています。そして選んだもう一つの理由が、このアルバムが1987年制作と言う点です。この年はレコードからCDへの移行期に当たります。AAAのレコードが制作された、最後に近い時代なのです。

僕を含め、40代以上の音楽好きなオヤジ達が、「レコードの音ってやっぱりいいよね」と言っている音と言うのは実は、ほぼこのAAAのレコードを指しているのです。このAAAのレコードの音を一言で説明するのは難しいのですが、例えば10人編成のファンクバンドの曲があったとして、横一列に整然とした音が鳴っているように聴こえるのがデジタル、10人のメンバーの音が前後左右、斜めから聴こえるようなのが、AAAのアナログレコード。一つ一つの音に迫力があります。


で、僕達の世代がこのAAAのレコードを称賛するのは、それが子どもの時から聴いている慣れ親しんだ音だからです。つまり慣れです。子どもの頃、何度も食べた家のカレーが一番だと思うのと似ています。
このAAAのレコードの音が本物だとか、一番だとか言う事はありません。その人にとってのいい音は結局、皆それぞれ違うからです。ただ僕は、このレコードのrogerのトークボックスを聴きながら、その音を頭の中でつい、24K Magicのイントロに置き換えてしまうのです。
同じレコードでも種類が違う事を分かって頂けましたでしょうか。それでは、Buruno Marsからメッセージです。

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おわり!

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